しばらく積ん読状態となっていた表題の本をやっと読み終えたので読書メモ。
内容としては「まあ、そうだよね」という内容です。特に気をつけたいなと感じた点を以下に。
WBSの作成
抜け・漏れチェックの8観点
WBSの要素は通常、下記8つのプロセスで構成される。抜け・漏れをチェックする際は下記観点でチェックしよう。
- 準備
- 手配
- 概略 検討
- 詳細 検討
- 実際の作業
- 作業のチェック
- 作業の審査・承認
- 作業結果の登録・展開
タスクの絞り込み方
WBS作成にあたってのアプローチ方法は主に下記2つ
◆成果物ベースで作成
「サーバ」「ネットワーク」「プログラム」といった括りで分割していくイメージ。
◆プロセスベースで作成
「設計」「製造(構築、コーディング)」「テスト」「移行」といった括りで分割していくイメージ。
どちらで作成しても最下層に出てくるタスクは変わらないはず。
上流工程(設計とか)ではプロセスベースで作っておいて、具体的なシステム構成等が明確になった後はプロセスベースでWBSを作ると進めやすい。
例えば、「○○システムの提案」といった場合、メイン作業は提案書作成と見積書作成の2つ。付帯作業はメイン作業のインプットとなる調査・分析作業とか。特に忘れがちなのが「レビュー」と「プロジェクト管理(進捗管理など)」。これも忘れずにタスクとしてあげておく。
タスクの粒度は、進捗報告が週次だったら1週間で出来る作業を最小単位とすると管理しやすい。
計画
スケジュール作成
各タスクの所要工数をボトムアップで積み上げ算出→各タスクの依存関係や平行化を検討 → 工数と要員数から期間を算出 → (必要な場合)期間短縮の検討
- 時間外や休日返上(未来の時間を前借りしているだけ。メンバーの心身に悪影響をおよぼす)← 計画時点で残業や休日出勤を前提とするのは論外
- スコープの削除(品質や顧客満足度の低下につながるかも)
- タスクの並行化(前工程の終了を待たずに後工程を前倒しで着手する。未確定の状態で着手するので手戻りのリスクを考慮する必要あり)
- 要員の追加(要員増に伴うマネジメントやコミュニケーションのオーバーヘッド(教育とかPCの調達とか)を考慮する必要あり。1人での作業を2人で実施するようにしても期間半減とはならない)
どの方法も一長一短があるので、臨機応変に対応が必要。できればWBSの下位レベル内で期間短縮を検討すべき。(リスクや問題発生時の影響を小さくするため)
メンバーアサイン
- 各タスクに責任者を設定(体制表を作る)
- 必要なスキルを有しているか確認(不足していれば外注等も検討)
- 会議への出席者も忘れずに検討する(決定権のある人が参加するように)
WBSの活用
実績を管理し、計画との乖離があれば対処する。(そのためにも計画値をできるだけ精度よく設定するのが大切)
実績の積み上げ方(工数を使うのが一般的)を事前にプロジェクト内で意識あわせするのが大切。WBSというよりプロジェクト計画?
普段やってることですが、改めて読み直すことで復習になりました。
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